家の中なのに冬は寒いし夏は暑い…
なんとかならないかな?
室内の寒暖差が引き金となる入浴中の脳卒中などの事故件数は、交通事故の2倍とも言われてます
1番熱が逃げる「窓」を最優先に対策しよう
すごく快適になるよ
家の中の寒暖差の原因は暖房器具の性能ではなく、家中から熱が逃げてしまっているからなんです!
その中でも圧倒的に熱が逃げてしまう場所が「窓」
床や壁などが熱損失10%程度なのに対し、窓は冬に58%、夏に73%も熱が逃げちゃってます
つまり、窓の断熱が最優先
具体的な解決方法は「内窓(インナーサッシ)を取り付ける」だけ
窓サッシはそのままで、内側にもう一つ窓を設けると空気層が熱の損失をシャットアウトしてくれるんです!
都内で高級リフォーム会社に8年間勤務した中で、内窓を取りつけた物件は20件くらい
内窓をとりつけたお客様はみなさんその効果にビックリしてます
リフォーム前は寒い家に住んでらしたので、より感動が大きいんじゃないかな
けど、条件によっては内窓が取り付けられない窓もあります
今回は内窓のメリット・デメリットと、設置条件・対策について紹介していくー!
- ガラスの選び方:複層ガラスLow-Eが基本。それ以上は日当たりによって違う
- 枠の選び方:窓サッシが引違い→内窓も引違い 窓サッシが外開き窓→内窓は内開き窓
- 枠の色の選び方:もともとの窓枠に近い色が◎
- 取り付け奥行き75mm未満ならオプションのふかし枠を設置業者に検討してもらう
- 直接依頼できるサッシ屋さんがいれば、安く済む可能性がある
\\1番安く取り付けよう//
内窓のメリット・デメリット
メリットばかりの内窓ですが、当然デメリットも
まずはデメリットから解説!
内窓のデメリット
窓を2回ずつ開け閉めする必要がある
今までは1回開けて1回閉めればよかったものが、2回開けて2回閉める
合計4回の開け閉めが必要
頻繁に開け閉めする窓だとけっこう面倒…
掃除しにくい
既存の窓との間隔はだいたい50mm以下になって、手を奥まで入れて掃除をするには狭すぎ
掃除をするには何回も開け閉めするか、思い切って窓を外すことになっちゃいます
窓枠に物が置けなくなる
窓枠に植物やインテリア雑貨を置いている人も多いと思いますが、内窓をつけると何も置けなくなっちゃいます
内窓を窓サッシにギリギリまで寄せて設置すれば物を置ける場合もあるけど
室内側ギリギリに設置したほうが空気層が厚くなって断熱性能が高くなります
空気層が厚い方が熱が伝わりにくくなるんだね!
取り付けられない状況もある
状況によっては設置できない状況が2パターンあります
- 窓枠の設置奥行きが75mm未満
- 窓サッシが内側に開くタイプ
設置条件については「内窓が取り付けられない場合 よくある2パターン」で詳しく解説します
内窓のメリット
夏涼しく冬あったかく
窓の断熱効果が上がると、エアコンの効率が上がります
夏も冬もエアコンから出る風が弱くてもしっかり効いて長続きするように
エアコンの風を直接体にあてなくてもいいようになって家の中の快適度が大幅アップ!
また、冬は窓から降りる冷気が軽減されて足元が温まることで体感温度がグッと上がります
中の音は漏れにくく、外の音は静かに
内窓は遮音効果も高い
東京の幹線道路沿いの物件では、車がひっきりなしに走る音が内窓を閉めた瞬間からまさに図書館並みの静けさ
内窓でなんであんなに騒音が減るのか、何回とりつけても不思議
幹線道路や鉄道沿いのお家には特にオススメです
結露が少なくなる
結露は冷たいガラスやサッシに暖かい空気が直接触れるとできます
内窓を設置することで空気層が温度差の緩衝材となって、結露を抑制!
結露が減ると窓まわりのカビ・ダニが減少し、家の中にアレルギー物質が出にくくなります
また、水分による窓枠や窓まわりの見えない壁内の腐食も防止できます
何年も結露を放置していた物件は、窓まわりが壁の中まで腐ってて修繕に余計な出費がかかるケースも
冷暖房費が安くなる
今の窓がアルミサッシ・1枚ガラスなら、内窓をつけたら光熱費がめっちゃ安くなるでしょう
上記写真の金額を月になおすと月々1,029円〜最大1,162円くらい家計が浮く計算
あくまでもメーカーが出している情報なのでまるごと信用しない方がいいと思いますが、今のサッシが古い場合は多くて月々1,000円程度の節約は見込めそう
10ヶ所くらいまでは取付工事が1日で終わる
木造2階建ての窓すべてに内窓を取り付ける場合の工事日数は、だいたい下記のような感じ
なんとなく作業時間のイメージをつかめればOK!
家の中に入って採寸をするので立ち会い必要
採寸自体は1ヶ所15分程度
窓すべてを採寸しても半日かからないでしょう
ガラスや枠の種類など、サッシ屋さんと打ち合わせがあります
メーカーに製作を依頼するので、製作期間はメーカー次第
2週間くらいですが、工場の状況で伸びることも
コロナ禍のときは4週間になったこともあったなぁ
家の中での作業なので立ち会い必要
長くても1ヶ所60分程度の作業
普通の木造戸建ての窓の数なら1日で終わらせてくれます
内窓の取り付けで2日以上かかったことないっす
目隠しになる(ガラス種類による)
LIXIL・YKK APともに、クリアガラス以外にガラスの種類を3種類から選択可能
主にプライバシーが必要な部屋の目隠しのため
洗面脱衣室やトイレ、浴室などが現状クリアガラスの場合は検討の価値アリ
内窓(インナーサッシ)は、最も効果的で家計にも優しい断熱改修
内窓(別名インナーサッシ)は既存の窓サッシの性能が不十分なときに
60分程度の簡単な工事で「断熱・遮音・結露対策」を一度に解決できる凄すぎるアイテム
窓は家の中でも飛び抜けて熱の出入りが激しいところ
窓の室内側にもう1つの窓を設けるとできる空気層が冬は暖かく、夏涼しい家に変わります
内窓をつけることが1番カンタンで、1番効果を実感できる最優先すべきの断熱
激推し!
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夏暑くて冬寒い家は人体・家計に悪影響
夏暑くて冬寒い家は、ただ不快なだけでなく人体にも家計にも悪影響があるという研究結果があります
2019年発表の国土交通省の資料によると、特に寒い家での健康への悪影響が大きい
高血圧、コレステロール、糖尿病などの生活習慣病
また、聴力や関節、頻尿による睡眠の質にも悪影響
個人的には、24時間換気を止めると起きる頭痛やだるさにも家の寒さが関係していると思ってるよ
「部屋間の温度差」や「足元の寒さ」が原因で血圧が激しく上下することで脳卒中リスクも高まります
また、熱が逃げやすいことで冷暖房を低効率でずっとつけている必要があるため、家計にも大ダメージ!
インフレで水道光熱費が上がってるから家計にダブルパンチだね
うちもそろそろヤベーよ
ガラスと枠の選び方
ガラスは「Low-E複層ガラス 断熱仕様」が基本
内窓ガラスの選び方のポイントは大きく3つ
- 室内の熱を逃さないガラスを選ぶ
- 冬は日射熱をできるだけ取り込むガラスを選ぶ
- 夏は日射熱を外ブラインドや簾・よしずで遮る
- 日当たりによって最適なガラスが違う
この考え方は、内窓だけでなく新築設計時の窓サッシと同じ
また、日当たり別にガラスの種類を分けると下の表のようになります!
日当たり | ポイント | ガラス LIXILインプラス | ガラス YKKAPプラマードU | 備考 |
---|---|---|---|---|
日当たり良 | 冬に日射を取り込み、夏は外ブラインドで日射遮蔽 | Low-E複層ガラス クリア | Low-E複層ガラス断熱タイプニュートラル | 夏場は外ブラインドや簾・よしずで外側で日射をさえぎる |
明るいけど直射日光少ない | 冬に日射を取り込み、夏の日射はそれほど気にしない | Low-E複層ガラス クリア | Low-E複層ガラス断熱タイプニュートラル | 特になし |
日当たり悪い(隣家が近い等) | 明るさも熱も期待できないので熱逃げ対策に集中する | スタイロフォーム等で窓を塞いでしまう | スタイロフォーム等で窓を塞いでしまう | ニッチ棚など飾棚にする |
つまり、LIXILでもYKK APでも冬に効率よく日射熱を取り込みながら内側の熱を逃さない「Low-E複層ガラス 高断熱タイプ」にするのが間違いないです
「Low-E高断熱・遮熱タイプ」もあるけど、冬の日射熱を取り込みにくくなるので使い所少なくオススメしないかな
高断熱・遮熱タイプでも、高断熱タイプと値段が変わらないからお財布的には安心だね
夏の日射は外ブラインドでさえぎる
しかしLow-E複層ガラス高断熱タイプだけだと暑い夏の日射も多く取り込んで逃さない仕組みになってしまうので、夏場に日射を遮ることも考えないとダメ
写真のように、夏の日射熱を取り込まないためには家の外で日差しを遮る方が、遮熱タイプの内窓を使うより効果的
カーテンやブラインドなど家の中で日射を遮ると熱が家の中に入ってくる分、家の中が暑くなってしまいます。
日差しがよく入る窓に限っては、夏は外ブラインド・よしず・簾で日射遮蔽
冬は取り外して日射を多く取り込もう!
内窓枠の色はもともとの窓枠の色に合わせよう
窓枠が白なら、内窓も白
窓枠が木目なら、内窓は色味が近い木目色
そうすれば部屋の雰囲気を壊すことはありません
デザイン的な話になりますが
部屋のベースカラーは家具の色も含めて2〜3色が基本
多くてもベースカラー3色+アクセント1色までがセオリー
4色以上は視覚的にうるさくなります
内窓は冒険するところじゃないし、無難にいこう!
開き方は窓サッシに合わせて選ぶ
内窓の開き勝手は窓サッシの開き方と同じタイプを選びます
窓サッシが引違い → 内窓も引違いタイプ
窓サッシが開き窓 → 内窓も開き窓タイプ
ただし、開き窓の場合は丁番が左右どちらにあるか注意!
左に丁番がある開き窓は、内窓の軸も左に丁番があるタイプが開けやすくて◎
丁番の左右を間違えると開け閉めがちょっと大変になるよ
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内窓が取り付けられない場合 よくある2パターン
設置部の奥行きが75mm未満の場合
引違いタイプの奥行寸法は
LIXIL 67mm
YKK AP 70mm
取り付け時に少しの余裕がいるので、どちらのメーカーであっても窓枠の必要奥行き75mmが必要
窓が内側に開くタイプの場合
窓が内側に開くタイプの場合や、窓の内側になにかがあって内窓と干渉する場合は取り付け不可
実際に取り付けできるかどうかは、現地調査の際にサッシ屋さんにご相談ください
取り付けの奥行きが足りないなら、オプション枠で対応できる
奥行き75以下でもオプションの「ふかし枠」採用で取り付けが可能に!
ただ、見た目を考えるとLIXILインプラスが◎
YKK APの補強部材はなんというか、すごいね…
内窓工事だけなら地元のサッシ屋さんに直接依頼もアリ
リフォーム工事は見積比較サイト経由で近場の工務店に依頼することが多いですが
地元のガラス屋さんやサッシ屋さんなどは一般の人から直接、工事を請け負っているところもあります
その場合は工務店の中間マージンを省略できるので、工務店の見積より安くなる可能性が高い
そもそも工務店に依頼するメリットって、複雑なデザインや複数の業者が協力する場合の調整役
だから、1つの業者で済む簡単な工事はあまり工務店に依頼する意味がないんだよね
内窓や外ブラインドはどちらもサッシ屋さんだけで済む工事
もし一般の人からでも請け負ってくれるサッシ屋さんが近くにあれば、見積をお願いしてみよう
でも、安心感やアフターサービスを重視するなら工務店を通した方がいいよね?
そうだね
だから見積比較サイトと並行して地元のサッシ屋さんに見積を依頼するのが賢い選択!
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内窓(インナーサッシ)まとめ
- 内窓(インナーサッシ)は、最も効果的で家計にも優しい断熱改修
- 夏暑くて冬寒い家は人体・家計に悪影響がある
- ガラスの選び方:複層ガラスLow-E 断熱タイプが基本
- 枠の選び方:窓サッシが引違い→内窓も引違い。窓サッシが外開き窓→内窓は内開き窓
- 枠の色の選び方:もともとの窓枠に近い色
- 窓サッシによって取り付けられない場合がある
- 取り付け奥行き75mm未満ならオプションのふかし枠を設置業者に検討してもらう
- 直接依頼できるサッシ屋さんがいれば、安く済む可能性がある
内窓の効果はほんとうにすごいよね
そのうち実家の親の寝室につけてあげようかね
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