あそこ思ってたのとちがう…高いお金出したのに…
リフォーム完成時にそんなことになったら困りますよね・・・!
そんな時でもうまく交渉して無償で是正工事に持っていくお客様や「そもそも思ってたのとちがう」なんてことにならないようにうまく打ち合わせをするお客様がいらっしゃいました。
交渉上手な施主の特徴は「70%の資料理解」と「あくまでも素人のポジションを取る」ことです
この2つの特徴を理解すれば、リフォームの失敗を最小限に抑えて、もしもの時でもすぐに直してもらえるので、見ておくだけでいざという時の準備になりますよ!
こんな人におすすめ
- リフォーム完成時に一部思ったのと違ってて、どうしたらいいかわからない
- 図面や見積が難しくて理解できない
- 中古マンションや一戸建てリフォームを計画中
リフォームの問題が発生した時の対処法3選
まず前提として、リフォームとか大金を支払う工事で「思ってたんと違う・・・」とかありえるの?
そう思う方は多いと思いますが、実は程度の差はあれど必ずと言っていいほど発生しています。
その理由は、リフォームは施主と施工店の共同事業という認識を持っている人が少ないからです。
新築やリフォーム工事は「施主から依頼されて施工店が請け負う」という契約形態からも勘違いされやすいですが、実は施主と施工店が二人三脚で協力していかなければ成功しない共同事業なのです。
その前提を踏まえて、もしも問題が発生したときの施工店との交渉のコツを3つに分けて解説していきます。
あくまでも素人ですポジションを崩さない
「こっちは素人ですので、リフォームについては知らないことの方が多いですよね。もちろん問題を予防するのもそちらの仕事ですよね?」というポジションを取ります。
つまり、こっちは完全に弱者ですよーと暗に示すことで、施工店側は強く反発することができなくなります。
注意すべきは上記の文言をそのまま口に出してはダメという所です。
口に出した途端、すごく嫌な感じの施主になるのであくまでもそういうスタンスを取るだけに徹して下さい。
腹黒いですが、テクニックのひとつとして覚えておいて損はありません。
こういうの、ダークサイドスキルっていうんだって
絶対に感情的にならない
交渉の場で感情的に話を通すのは高等テクニックです。
交渉のプロでもない限り、怒りをそのままぶつけたり相手の人格を否定するのは絶対にやめてください。
駆け引きをする交渉の場での怒りに任せた発言は、相手の心にシコリを残し、自分に不利な発言までしてしまいます。
淡々と冷静に話し合いましょう。
すると相手はあなたのことを「思慮深そうで油断できない」と捉えてくれます。
「冷静に」と言ってもわかっているフリをする必要はありません。
わからないことは「どういうことですか?」と聞けばOKです。
淡々と詰めてくるお客様が一番こわかったです。
「こういうのってどうやって直すんですか?」
軽微な是正は全部このセリフでおまかせできちゃいます。
この質問をすることで、直る or 直らない ではなく
Aの方法で直す or Bの方法で直す という思考になります。
つまり「直らない」という選択肢の存在感が薄くなります。
コツは、いきなりサラッと伝えることです。
施工店は思わず「あっはい」ってなります。
そもそも問題を起こさないための4つのコツ
ここまで問題が起きたときの対処法を解説してきましたが、本当は何事もなく完成するのが一番ですよね。
ここからは「そもそもリフォームで問題を起こさないためのコツ」を解説していきます。
リフォームは施主と施工店の共同事業。
施主側もやることはありますよー!
といってもそんなに難しくないので、気軽に構えてください。
図面を70%だけ理解する
お客様が図面を見て完成形を想像しやすくする図面の見方を解説していきます。
「すべての線に意味がある」と思って図面を見てみましょう。
実際に、図面上で意味のない線はありません。
展開図が1/30、平面図・天伏図が1/50で書かれていたら、平面図・天伏図を拡大コピーします
コンビニコピー機で平面図と天伏図だけ1.67倍すれば、ほぼ1/30に拡大されるはずです。
あとでカラーマーカーで色分けしたときに見やすいようモノクロコピーにしましょう
また、A3サイズに収まりきらなくなるのでそこは工夫してください。
逆に展開図を縮小コピーする方法もあります。
その時の縮小率は0.61倍にしてください〜
展開図は枚数が多い&カラーコピーなので数千円になるかも。
オススメは平面・天伏の拡大コピーです。
平面図を床、展開図を壁に見立てて紙を並べると驚くほど空間イメージがはかどります
平面図が手前、展開図を奥に置くイメージですね。
見たい展開図に合わせて平面図を回転させて、展開図と対応する方向を合わせます
STEP2で組み上がってきた空間イメージをさらにもう一段階、イメージのリアリティを上げる作業です。
平面と展開を見ながら、平面図の壁に仕上げ範囲をマーカーしていきます。
例えば、クロス=青、タイル=緑、キッチンパネル=黄などです。
おすすめは書いても消せるフリクションマーカー
ポイントは、展開図に書いていない壁面はマーカーしないことです。
ついつい予想で「ここはクロス~」とマーカーしてしまいそうですが、こらえて下さい。
マーカーをしないことで、設計士が省略している図面がわかります。
ちなみに省略するのが悪いわけではありません。
余計な図面がないことで、わかりやすくなっているパターンもありますしね。
大事なのは、どこの壁の図面がないか知っておくことです。
そして、書いてほしい部分でしたらしっかり図面を要請しましょう。
顧客が契約に必要とする情報なので追加料金は発生しないはずです。
STEP3までで床と壁の空間イメージが鮮明になったはずです。
今度は天井の高さをマーカーで色分けしていきます。
「天伏図」や「照明計画図」という平面図に天井の照明や換気設備などが書かれた図面があると思います。
(なければ必ず要請しましょう!超重要図面です)
STEP3と同じ要領で、天伏図と展開図をならべて高さ別に天伏図を色分けしていきます。
天高(CH)2400=青、2300=緑という感じです。
梁があって大きく下がっているところも見逃さずにマーカーして下さい。
また、書いていなくて分からない所はSTEP3と同様にマーカーしないようにしてください。
ポイントは建具枠の上の高さも書き込むことです
STEP4までやれば、図面に慣れていなくてもほぼ空間イメージを掴めたと思います。
STEP5はダメ押しです。せっかくなのでやっちゃいましょう!
考えなくてもできる単純作業です。
仕上表に載っている仕上げ品番を、片っ端からググって下さい。
なぜかというと、廃盤予定品や知らされていない商品の情報を確認するためです。
施工店も人間なので、たまに下記のような間違いをすることがあります。
- 持っているカタログが古くて、廃盤のクロスを選んでいた。
- 外の床に使ってはいけない滑りやすいタイルを選んでいた。
このような選定ミスもないわけではないので、施主側の方でも確認しておきましょう。
ここまでやれば、まるで鮮明なVRのように空間イメージが頭の中に出来上がっているはずです。
もしまだモヤモヤしているところがあったら、そこが施工店への質問ポイントです!
ここまでガッチリ読み込んだら施主としての図面理解は95%かも^^;
70%でいいので気楽にできることだけやりましょう~
見積を70%だけ理解する
見積理解の方法は、1度全ての文字に目を通して見るだけでOKです。
図面を読んで理解している状態なら、見積を読んだだけで頭の中の空間イメージに大体の値段がついていきます。
ちなみに見積は、会社によって書き方や計算方法がぜんぜん違うので相見積もりをしても比較ができません。
そもそもプラン自体が会社によって全然違うので、比較は無理というか無意味です。
あえて言うなら、大手建材メーカーの商品単価とカタログ単価を比較して、どこの会社の値引き率がいいか比較するくらいですが、トータルで見てそこが本質ではないので参考程度にして下さい。
相見積もり比較をしても「木を見て森を見ず」になっちゃいます。
納得できる家づくりのための選択を間違えないように。
次回打ち合わせでの質問をまとめておく
ここまでやれば、図面と見積の理解は十分過ぎます!
深く理解できたので、わからないところが鮮明になっているかと思います
「なんかイメージがふわふわしてよく分かんない所があるなー」
「ここってちょっと違うんじゃないのかな-」
というところは質問をまとめておきましょう!
ここまで理解してくれるお客様がいたら施工店側もやる気100倍です!
図面理解がはかどる!おすすめアイテム4選
今回の中では図面理解が一番大変ですね。
なので、図面理解をサポートするアイテムを紹介します。
書いても消せる フリクションマーカー6色セット
色分け作業は、まあ~間違える!
なので消せるマーカーが必要不可欠なのです。
色の濃い通常カラーよりも色の違いがハッキリしてる「ソフトカラー」の方が見やすいです。
iPad(最新モデルか1つ型落ちモデル)
「書いても消せる」という点で実は最強の選択がiPad。
元々iPadを持っていて、デジタル派の方はiPad+ペンシルが最強に使いやすいです。
PDFエキスパートかGoodNote5というアプリを使えば、PDFに簡単に書き込みが書き放題消し放題
設計士からPDFの図面データを送ってもらいましょう。
ただしiPad miniは小さすぎてNG!図面を見るのは向いてません。
それ以外の画面大きめの機種ならなんでもOKです。
iPad対応ペン(純正じゃなくていい)
思考停止でApple Pencilを買ってしまいましたが、他の人を見ると社外品でもまったく問題なく使えてそうなのでこちらをオススメします。
純正よりもコスパ重視派です。
アプリ:PDFエキスパート(月額有料版)
アプリはPDFエキスパートかGoodNote5と書きましたが、ぶっちゃけPDFエキスパート(月額有料版)を激推しします。
GoodNote5は自分だけが見るPDF書き込みソフトでは1位ですが、共有機能が弱すぎて誰かと仕事をする場合は使いにくい。
リフォームのような施工店との共同作業では共有機能が必須です。
PDFエキスパートは有料版だと本家Adobe以上の多機能ぶりで、共有機能やページ編集機能までついててまさに最高のPDFアプリです。
ひと月だけ有料課金して図面読み込みするのがコスパ最強のオススメ使用方法です
PDFエキスパートの上位互換Documentsもありますが、PDF編集以外の機能がついてきて月額も少し高いので今回は割愛。
PDFエキスパートがないと本業が成り立たないレベルです
まとめ
リフォームの問題が発生したときの対処法3選
- あくまでも素人ですポジションを崩さない
- 絶対に感情的にならない
- 「こういうのってどうやって直すんですか?」
冷静にサラッと伝えるのがポイント
そもそも問題を起こさないための4つのコツ
- 図面を70%だけ理解する
- 見積を70%だけ理解する
- 次回打ち合わせでの質問をまとめておく
図面を見て頭の中に空間イメージが出来上がっていくのは快感です・・・!
図面理解がはかどる!おすすめアイテム4選
- アプリ:PDFエキスパート(月額有料版)
iPadを持ってたらiPad+iPad対応ペン
持ってなかったら紙+フリクションマーカーを使いましょう♪
コメント